昭和59年5月24日オーナーズ会の代表役員は、大蔵屋と第1回の会合を持ちプリンスランドに遊園地を作った安達グループについて話合った。
その結果、大蔵屋は昭和58年5月オーナー達には何も知らさずプリンスランドのゴルフ・コース、プレイランドを含む中心部26万坪を安達グループに売却した。
その売却条件の中に(イ)共益管理規定を守る、(ロ)騒音については留意する、(ハ)諸施設は別荘地にふさわしいものとするとの条件を大蔵屋は、つけたとのこと。
しかし、残念ながらこれらは現実には全然守られていなかった(「つまこいNo1」参照)。
大蔵屋は、プリンスランドでは高収益を挙げていたが北海道、沖縄、房総半島等のリゾート開発事業に失敗し、その負債を弁済するため、当時リゾート・遊園地業で急成長していた安達グループに26万坪を売却したことがわかった。
その後、6月14日新宿グリーンプラザで、安達事業グループ、東京商事、ホテルグリーンプラザチェーン等安達グループの責任者らと話合った。
席上私達は、先住民の我々が平和で快適に別荘ライフを楽しんでいたのに、突如常識外れの大観覧車やバイキングが現れ、それ迄の自然の風景を一変させ、スピーカーから流れる騒音はまるで新宿にいるようなもの。
オーナーズ会としては、安達グループに対し、(イ)騒音を出さぬこと、(ロ)遊園地等に来る顧客の駐車場を安達グループですべて用意する、(ハ)別荘地にふさわしい諸施設を作ることを申し入れた。
安達グループ側はこの申し入れの趣旨は了承してくれたかに見えたが、オーナーズ会からの出席役員一同このままでは、この先プリンスランドも、我々の別荘地もどうなるのかと心配した。
8月12日(日)午後1時30分よりプリンスランド・シャンボール内コンベンションルーム(現在なし)で臨時総会(第1回総会)を開催、出席者153名、会則案、会計概算報告、本会の活動方針、会費、役員等の承認を得た。
安達グループとの交渉の中間報告をし、同グループは何百億円かの資本を基に日本各地でリゾート活動をしているのに対し、オーナーズ会は会費だけで立ち向かうのであるから、会員一同の団結・結束を強く訴えた。
当時、安達グループが、プリンスランドの開発について群馬県知事に対し山林法に基づく大規模土地開発の許可を求めていることを知ったので、宮城、川又、守谷らが中心になって、再三前橋の群馬県庁の担当課である土地対策課を訪問。
プリンスランドの実情を訴え、オーナーズ会の正当な要求が通るよう県から安達グループに対する指導を求めた。
その結果、オーナーズ会は安達グループと互角に戦い、交渉できるようになった。
実務的には、オーナーズ役員会の意向を基に安達グループ側代表ら(社長室長福田武士氏ら)と月に何回も交渉。
昭和60年(1985年)正月頃からは、当方(守谷)で協定書の原稿を作成し、安達グループに提示し、安達グループからオーナー側にカウンターの申し入れがなされ、これをこちらから又押し返すやり方の繰り返しであった。
その纏まった骨子は、次のとおり。
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安達グループ側(甲)は、オーナーが長年、平和で安らぎのある快適な別荘生活をしていたことを認識し、この環境や生活条件を守るようにする
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甲は共益管理規定を協定にとり入れたものとしてこれを遵守する。 |
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騒音防止のため群馬県公害防止条例の規則を守る。 |
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甲が新規設備を設ける場合、甲とオーナーズ会(乙)の協議・合意の上、これを行なう。安達社長が自社の所有権行使の制限を大へん心配していたので、乙は甲の提案に対し徒らに反対・留保しないことにした。 |
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甲は自己の顧客のため1775台の駐車場を設ける。 |
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水道、テレビ、ゴミ回収でオーナーに迷惑をかけない。 |
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甲のホテルから近くの別荘が直接見えないよう、グリーンベルトの樹木で囲む、その他プライバシー等を守るため地区計画的発想を摂り入れた。 |
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万一、甲の関係会社が第三者に権利を譲り渡す場合は、譲受会社の協定書遵守の承諾書を乙に提示すること。等、13条にわたる詳細な協定書内容に合意。 |
これら交渉の経過報告の原稿は守谷が、編集、印刷、発行は川又、時に小池が行ない、「つまこい」は1年間で5号迄発行された。委員一同日曜、休日、飯野ビルの会議室に集まり、宛名を皆で手書きして、「つまこい」を会員全員に送り、最新情報を知らせた。(交渉報告の原稿は常に相手方に見せ了解をとっていた。)委員は、損得を離れ、第二の故郷プリンスランドのため頑張った。
この気持は現在もオーナーの心に残っている。
昭和60年(1985年)4月26日夕方、千代田区海運クラブ会議室に東京商事、日本オーナーズクラブ、上信レジャー開発の代表者らと、オーナーズ会役員、各街の代表委員が集まり、協定書に署名・押印した。大蔵屋も同協定の約定が機能するよう管理業務を行なう旨文書で確認した。
調印の後その足で夜、宮城、守谷、小池、原田が前橋に向い、翌4月27日土地対策課に出頭。
そこには、環境保全、都市計画、建築課等各課の責任者も集まり、嬬恋村からは宮崎課長、干川係員が出席された。席上、過去1年間の経緯と、協定書内容を守谷が逐条的に説明・報告し、宮城会長が今後のご指導とご協力をお願いした。
その後、前橋から嬬恋村役場に向け宮城会長のスポーツカーで走り、夕刻村長宛協定書写しを提出。
安達グループの遊園地の騒音は当初からは大分おさまったが我々が期待するレベルには中々ならなかった。
駐車場の台数は2、3年遅れたが、実行された。新規設備の点は概ね良心的にやってくれた。20年の歳月が経った今日協定書は今もオーナーズ会と安達グループとの間で機能している。
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